2011年4月10日、晴天と曇天


栃木まで桜を見に出向く。8時半西八王子発、11時前に栃木。途中に降りて散歩してみたい町がいくつか。赤羽の辺りの坂ばっかりの町はかなりそそる。まだまだ知らない風景があるな。民生を聴きながらそう退屈もせずに栃木到着。知らない町を歩くのは結構久しぶり。方角を考えながら歩いて、頭の中に地図が出来てく様な感じが楽しい。
着いてまず太平山へバス。名前を失念したが着いた先のお寺の枝垂桜が見事な巨木で結構人がいた。そこから太平山を登る。石段で息が切れるがなかなか好みの風景。あじさいの季節にはまったく違う華々しい景観になってることだろう。今は苔むした石段に山茶花がぼとぼと落ちているのが美しい。山頂、大平神社。桜は3分咲き。名物らしい卵と焼き鳥を食う。山を降りて丁度バス。栃木の町へ戻る。
栃木の町は蔵が残っていて、くたびれ感がただようもの悲しさも含めて、散歩に楽しい風景。観光関係は何とかがんばろうという気概が感じられるも、多くの商店は軒を締めたままで、今の景色も長くは続かない事を物語る。自分が小学生だった頃の地元の浜松の様な商店街を歩きながら、思い出とかあれとかこれとかが入り混じる。鯉が泳ぐ。生物と工芸品の中間の様で。古い寺、桜、創業以来の味を守るレストラン。夜の真っ暗闇を静かに流れるさっきの川。
栃木を22時半くらいに出る。小山から宇都宮線で赤羽まで。途中、携帯電話を持ってないことに気づく。たまたま持ち歩いていた仕事用の携帯でかけたら、さっきのレストランにあって、無事送ってもらえることに。危ねえ。この携帯、もう4年ほど使っていて、何度もなくしたり忘れてきたり水没させたりしているが、その度に必ず手元に帰ってくる。凄え。既にぼろぼろだけど、ここまでくるともう本当に動かなくなるまで使い切ってやろうと思う。で、形態が見つかった安堵もあって電車で爆睡。割と終電ギリギリで赤羽〜池袋〜新宿と乗り継ぎ、新宿から中央線。しかしすぐ座れて、中央線でまた爆睡。肉体の疲労が先立って、まだ頭の中が整頓できてないが、心地よい疲れ。
25時半過ぎに帰宅。そりゃあんたもうすぐに寝る。日々はこれから始まる。桜は何か色んな事を内包している気がして、そんなん人間の一方的な思い込みだっちゅうのはよくよく解ってるとはいえ、しかし今日のところは思い込んだっていいじゃないかと思ったりする。もう眠くて世界中がマーブル模様。2011年4月11日深夜、赤貝