おやすみ世界2011

実に久々に更新をする。もっと適当に書き流す様に書きたいと思いつつ、日々の濁流に飲み込まれて気づけば年末。
ともあれ2011年も残すところあと数時間、昨日までの喧騒が嘘の様、まあ嘘にはならないけど、そんな定型文が嵌る位ゆったりした時間の流れの実家で猫を撫でている。何かいつもの事だけど時間の流れのギャップの間で、いつも頭の中はゆらゆら揺れていて、何処に辿り着くでも沈み込むでもなく、疲れ果てて眠りに落ちる寸前の心の中のフォルダ分けがぐちゃぐちゃになる感じで、浮かんでは消える言葉や映像やよくわかんないものをいたずらに掴もうとしてみたり、本当に掴んじゃって話してみたり。まあ傍目にはただぼーっとしている様にしか見えないだろうね。


最後くらい1年通して撮った写真を選んでまとめてみようかと思ったりもしたが、結局仕事の締めから実家へ戻る合間にそんな時間を作る事もできず、今年の最終出社日の朝に撮った写真を1枚添えるのみにする。会社へ行く途中、16号沿いの大きな道路の大きな橋を渡るのだけど、河原に生えていた木に枯れた蔦草が残って不思議なシルエットを作っていて、忙しい日々の中白い息を吐きながら毎日気になっていたので、最後の日に小さいほうのカメラをポケットに忍ばせて、少し早く家を出て撮ってみた。まるで人工物の様なそれは撮っていて楽しかったが、やたら寒かったのと枯草の種や枝が靴下に刺さって痛かったのを覚えている。毎日走っている大きな鉄橋は煤けて汚れていて、大きなトラックや沢山の車が流れては消えていって、毎日の俺の緑の自転車もまたそうだったのだろう。河原にはデス感が漂っている。ゴミとかエロ本も落ちている。そんなところで、今年の最終出社日に草に足を刺されながら、誰も見向きもしない枯草の影を撮っていて、まるごと不毛の極みなんだけど、俺はこういう事が時々したくなるのだよな、と思った。
とにかく毎日通っている風景だったので、年の締めには相応しい1枚かもしれない。


今年は何を差し置いても震災の事ばかりだと思う。今思い出しても末恐ろしいし、今も先を思うと不安になる。
どうにもできない事は起こったが、俺の日常は今もいい感じに褪色しながら続いている。その日常の進む先を今日も思っている。

願わくば常幸の在らん事を。田森赤貝 2011年12月31日





1月 焼津、浅草
2月 上野、蒲郡
4月 栃木
5月 韓国
7月 滋賀、大阪
8月 大分
10月 山形
11月 鎌倉
12月 島根


毛皮のマリーズ『My name is Romance』
SOUL FLOWER UNIONExile on main beach』
andymori『ファンファーレと熱狂』
あるぱちかぶと『◎≠』
星野源『ばかのうた』
中川敬『街道筋の着地しないブルース』
アナログフィッシュ『ROCK IS HARMONY』
Red Hot Chili Peppers『By The Way』
thee michelle gun elephant『ギヤ・ブルーズ』

eastern youth『心ノ底ニ灯火トモセ』

ピタゴラ装置』1/2/3
『運動靴と赤い金魚』

是枝裕和『奇跡』



漫画とか本はそこそこ読んだけど特に浮かばないや。
緑の自転車と2台のカメラ、旅と日常、紙とペン
ひどくボロイが毎日メールを受信する携帯


震災翌週の深夜の馬鹿力中止放送の冒頭2分の伊集院のコメント
その翌週の瀧からの震災メッセージと、リクエスト曲が『満月の夕べ』だったこと