風の市






週末、少し散歩。調べてみると上野と表参道と浅草は銀座線で1本で、適当にぶらぶらするのに丁度良かった。
上野の雑踏。いつでも人だらけで喧しくて汚い街だけど、上野の持つグルーヴは大阪やアジアのそれに似てて、まあ東京だってアジアなんだけど、とにかく剝き出しの混沌があって好きな街だ。どうでもいいけど俺は場所はグルーヴ感だと思っている。それに乗れるか、自分に合うか合わせたら楽しいか。冗談で言い出した事だけど割とすっくりきている。上野を歩いていると頭の中にソウルフラワーが鳴る。いつでも悲喜交交飲み込んで祭みたいな街だ。


上野から地下鉄、表参道へ。打って変わって日本のファッション最先端の街。その中でも落ち着いた路地を進んで、岡本太郎記念館へ。ここへ来るのは1年半ぶりくらいか。太陽の塔のストラップをずっと使い続けていて、記念館か美術館へ行く度に更新しているのだけど、丁度年の初めに金具が外れてしまったので、買い替えに来た。ヤノベケンジ展をやってたせいで太郎の作品が少なかったのは自分としては少々残念。グッズが素敵なのでいつも散財しまくりたいのだけど何故かあまりお金のない時に来てしまう。今回も財布を落としたばかりだったので力不足。でも手ぬぐい買ったりはした。
ああいつ見ても愛らしくてちょっとおっかない太郎の子供たち。



やあ俺。

この太郎さんのアトリエ、東京で一番好きな場所。


さてそこから地下鉄で戻り、浅草へ。1年振りの浅草。仲見世通りはいつも明るく騒がしく賑わっている。饅頭や煎餅の香りに誘われつつ、賽銭投げておみくじ引いて、今年二度目のおみくじは凶。まあ、その位が引き締めに程良いかもしれない。1年振りに浅草寺から見るスカイツリーは伸び上がって、すっかり成長していた。




浅草から出ている遊覧船に乗ってみる。写真は撮りづらい風景だったけど、次々くぐる橋をのんびり見ながら、水面から見る東京の街、落日と共に暗がりに浮かび上がる東京タワー、なかなか良いものだった。



この日々が続いている、胸に抱いた蛇腹からは歌が流れる。2012年1月15日深夜、赤貝