ハヴァナイスデー

先日、韓国から友人が来た。アメリカ人なのだが彼等は韓国で英語教師をしていて、去年韓国で泊めてもらった。1月に4日間の休みがあるらしく、東京へ遊びに来てくれた。狭いけどウチに泊まればいいし、土日は東京案内するよ、と慣れない英語でやりとりして、当日。待ち合わせの東京駅へ向かう。携帯の連絡も取りにくいのでどうなるかと思ったが無事会えた。彼等は変わらず陽気で互いを愛していて、東京は生憎の天気でとても寒かったのだけど、あちこち歩きまわりながら交わす言葉が楽しい。俺はあまり英語ができないのだけど、何とか会話になるのは彼等が英語の先生であるからなのだろう。見慣れた様な、未だに慣れてない様な東京の風景。ただ案内しているだけではなくて、改めて色々と感じる事はある。それが何かというと、言葉にできる位明確なものではないんだけど。何かを見て、”考えさせられる”としか言わない事など最悪の思考停止だと思うのだがそれはさておき、彼等と東京を歩きながら思ったのは、やっぱりここはオカシイ場所だという事と、もう少し歩いて景色を知っておきたいかなという事と、俺もまたこの風景の一部だという事。溶け切らない自意識はあっても、東京に住んでいる一匹。そんな事を思いながら、狭い俺の部屋、彼等にベッドを譲ってソファで寝た。年末の忙しい時などにもソファで寝るんだけど、寝心地は悪くないしこれはこれで非日常感があって好きだ。












彼等が帰る朝、仕事に行く俺は一緒に家を出た。暫く振りの積雪。東京でこんなに積もるのは珍しいよ、この数日間はスペシャルデイズだったよ、と話した。中央線で先に降りて、また会おうと言って手を降った。職場に着くと、雪の遅延で来れている人は少なかった。昼休みに会社の前の公園に雪達磨の写真を撮りにいった。朝から少し曇っていて、彼等は無事に帰れただろうかと思ったり、まあそれは心配という事ではなくてただそう思ったんだけど、家に帰ってPCみたら無事に着いたと連絡があって、何日かぶりにベッドで寝た。
Linger on, your pale blue eyes.2012年1月29日深夜、赤貝